相続人がいない場合の財産はどうなる?特別縁故者・国庫帰属を解説

相続トラブル

相続人が誰もいない場合、被相続人の財産はどうなるのでしょうか?最終的には国庫に帰属しますが、お世話になった人(特別縁故者)に財産分与が認められる可能性もあります。本記事ではその流れを解説します。

「相続人がいない」とは?

以下のすべてが当てはまる場合:

  • 配偶者が既に亡くなっている、または離婚・未婚
  • 子・孫がいない
  • 父母・祖父母も既に亡くなっている
  • 兄弟姉妹・甥姪もいない
  • または、すべての相続人が相続放棄

相続人不存在の手続きフロー

  1. 相続財産清算人の選任(家庭裁判所に申立て)
  2. 清算人による相続人捜索の公告(6か月)
  3. 相続債権者・受遺者への公告と支払い
  4. 特別縁故者からの財産分与申立て(公告終了から3か月以内)
  5. 残余財産の国庫帰属

この一連の手続きには1年以上かかります。

特別縁故者として認められる人

  • 事実上の配偶者(内縁の妻・夫)
  • 長年同居して介護した人
  • 養親子に近い関係
  • 葬儀をすべて取り仕切った人
  • 世話人として尽くした友人・知人

家庭裁判所が個別判断するので、明確な基準はないが「親族同様の特別な縁故」が必要。

特別縁故者の財産分与申立て

  1. 相続財産清算人の選任公告終了から3か月以内に申立て
  2. 家庭裁判所への申立書提出
  3. 関係を証明する資料を提出(同居の証明、介護記録、写真等)
  4. 家庭裁判所が縁故の度合いを審査
  5. 認められれば全部または一部の分与

国庫帰属の現状

2023年度には約700億円の相続財産が国庫帰属しました。少子高齢化・未婚化の進行で年々増加傾向です。

また、2023年4月から「相続土地国庫帰属制度」もスタートし、相続した使い道のない土地を国に引き取ってもらう制度も開始されています。

事前対策:遺言書を残す

相続人がいない or 少ない場合、生前に遺言書を作成しておけば、お世話になった人や寄付したい団体に確実に財産を渡せます。

相続税の概算をチェック

相続人不在の手続きは弁護士相談が必須

相続財産清算人の選任、特別縁故者の認定など、複雑な法的手続きが続きます。専門家に相談するのが安全です。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 内縁の妻は必ず財産分与される?

必ずではありません。同居期間・介護貢献・関係の証拠次第で家庭裁判所が判断します。生前贈与や遺言書で備えるのが安全。

Q2. 特別縁故者の相続税は?

特別縁故者として財産を取得すると相続税がかかります。法定相続人ではないので2割加算の対象になり、税負担は重め。

Q3. 国庫帰属を回避する方法は?

遺言書で「全財産を○○に遺贈する」と記載すれば確実に意図した相手に渡ります。チャリティーへの寄付遺言も人気の選択肢です。


本記事は2026年4月時点の制度に基づきます。

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