海外資産がある場合の相続税|国外財産の課税ルール完全ガイド

「相続財産の評価」

海外口座・海外不動産・外国株式がある相続は、日本国内だけの相続より複雑です。本記事では海外資産の課税ルール、二重課税回避、申告時の注意点を解説します。

日本の相続税は海外資産にもかかる

原則として、日本居住者の相続では世界中の財産が課税対象。海外不動産、海外口座、外国株式、外国の保険など、すべて日本の相続税法に従って評価されます。

例外:相続人と被相続人が両方とも長期非居住者

両者が10年超の非居住者なら、日本国内財産のみ課税となるケースも。ただし条件が厳しく、税理士に確認必要。

海外資産の評価方法

  • 海外不動産:現地の鑑定評価額を円換算(路線価は使えない)
  • 外国株式(上場):相続日の終値×為替レート(TTB)
  • 海外口座預金:残高×為替レート(TTB)
  • 外貨建て保険:相続日の解約返戻金×為替レート

外国税額控除(二重課税回避)

海外で相続税相当の税金を支払った場合、日本の相続税から控除できる「外国税額控除」が使えます。たとえばアメリカで相続税を支払えば、その分を日本の相続税から差し引ける(限度額あり)。

申告漏れに要注意

2014年から「国外財産調書制度」がスタート。年末時点で5,000万円超の海外財産を持つ人は税務署に届出義務があります。意図的な申告漏れには重加算税(35〜40%)のペナルティ。

各国の金融当局と日本のCRS(共通報告基準)情報交換により、海外口座の存在は税務署が把握しやすくなっています。

海外資産がある場合の手続きの流れ

  1. 海外資産の全容を把握(口座・不動産・証券)
  2. 各資産の現地評価額を取得
  3. 為替レートで円換算
  4. 現地での相続手続き(プロベートなど)
  5. 日本での相続税申告
  6. 外国税額控除の適用

まずは概算で全体把握

海外資産は国際税務に強い税理士相談が必須

海外資産の相続は、国内だけより難易度が10倍以上高いと言われます。一般の税理士でなく、国際税務に強い相続専門の税理士に依頼するのが安全。

※以下のリンクは広告(アフィリエイトリンク)を含みます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 海外口座の存在を申告しないとバレる?

はい、CRS(共通報告基準)により世界110か国以上の税務当局が情報交換しているため、ほぼ確実に把握されます。意図的な隠匿はリスクが高い。

Q2. 海外不動産の小規模宅地等の特例は?

海外不動産には小規模宅地等の特例は適用されません。日本国内の宅地のみが対象。

Q3. プロベートとは?

米国・英国などコモンロー圏で行われる遺産検認手続き。相続完了まで6か月〜数年かかるため、現地の弁護士による対応が必要です。


本記事は2026年4月時点の税制に基づきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました